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ウェブデザインは死んだ?!今後について考えてみる

Apr 23, 2016

こんにちは。

今日はウェブデザインの今後、将来について考えていきたいと思います。このタイトルみなさんはどうお思いでしょうか。実は少し前から将来ウェブデザイナーはいなくなるとか言われるくらいには、話題になってるんですよね。

 

恐らく、普段ウェブページは閲覧してるけど制作側で考えたことはない、という人がほとんどだと思うので、そういった方にもなんとなく興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

 

実は、先日講義の一貫で、”Is web design dead or not?”というテーマでエッセイを書く機会がありまして、このテーマについて語られた2つの異なる記事に触れました。

 

まずは「ウェブデザインは死んだ」派の意見を見てみましょう。

 

 

Web Design is Dead

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こちらはSergio Nouvel氏によって書かれたWhy Web Design is Deadという記事です。

その中からいくつか絞って自分なりの意訳を以下に書いていきます。

 

 

1. テンプレートの普及によるコモディティ化

最近はもうクオリティーの高いウェブページの無料テンプレートや、レイアウトを直感的に操作するだけでサイトが作れてしまうサービスが出回っています。

 

しかもそれらは、勿論コードを書く必要もないですし、編集だって楽々できちゃうんです。

もし、知識のあまりない方でもお金をあまりかけることなく、平均以上のビジュアルのウェブサイトがつくれるなら、ウェブザイナーを雇う必要がないですよね。

 

 

2. ウェブデザインは既に成熟している

ここ最近のウェブデザインの大きな革新といえば、レスポンシブデザインくらいでしょうか。

パララックスなど新しいエフェクトはでてきましたが、本当に必要なものではありません。

 

しかし成熟化したということは、ユーザーにとっては良いことであり、例えばフォームやショッピングカート、ログインフォームなどすぐに見つけて使うことができます。

 

 

3. 人工知能がウェブサイトを作る時代

新しいトレンドとして、自動でウェブサイトを作るサービスがThe Gridによって始められています。

このサービスはユーザーのコンテンツに合わせて、データを基にベストなレイアウト、カラー、フォント決めてくれるので、並のウェブデザイナー以上の成果物ができると予想できます。

 

もしそれが成功するならば同時に、もう人間が覚える・作業する必要がないということ意味するでしょう。

 

 

4. ウェブデザイナーはUXデザインに焦点をあてるべき

 

ウェブページはモバイルアプリやソーシャルメディアなどのデジタルプロダクト、ツールの中で太陽系のように一部の存在でしかありません。

 

それらが今後も増えていき、改良されてく中でUXデザイナーの需要は増加していくことが予想されるので、デザイナーは早くそれに備えておくのが賢明でしょう。

 

 

 

以上がSergio Nouvel氏による”ウェブデザインは死んだ”とされる意見です。

 

しかしその後に「いやいや、何を検討違いなこと言ってるんだ」と言わんばかりに反論する記事がでてきました。

 

 

Web Design is NOT Dead

Screen Shot 2016-04-23 at 20.25.46

 

こちらはNick Dank氏によって書かれた記事で、先ほどの記事の要約をまとめた上で反論しています。

以下同じように超意訳で要点を3つにまとめました。

 

 

1. テンプレートの落とし穴

たしかにWordPressなどのテンプレートは無料のものでも質がよくなってきています。

しかし、そのテンプレートにコンテンツを当てはめるだけでウェブページを完結させるというのは、馬鹿げた話です。

 

ユーザーに優れたUXを与えるためには、ユーザーがどのようなイメージをそのブランドに持って、どのように関わっていくか、ということに配慮しなければいけません。

テンプレートはいわゆる万能型で、どんなサイトにもフィットしやすく同じようなUXを与えるため、ブランドが意図するUXを提供することはできないでしょう。

 

 

2. ウェブデザインの革新

ウェブサイトは、ユーザーが目で見ているものだけがデザインではありません。

この世界で革新というのは、効率性、スピード、アクセシビリティ、理論、戦略などを伴うものです。

 

例えば、デバイスの多様化の中でコンテンツの配置や構造の在り方、表示スピード向上のための技術・工夫などは日々議論され、進化しています。

もちろんそれらはUXの向上にもつながるし、ウェブデザインの範囲と言えるでしょう。

 

 

3.  ウェブサイトの意義

我々がUXについて深く考えなくてはいけないという意見は事実ですが、Sergio Nouvel氏の意見は少し考え直さなければなりません。

 

プロダクト、ブランド全体と同じようにウェブサイトは存在するべきであり、ウェブサイトだけ独立したUXとして考えられるべきではないからです。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

かなり意訳したので原文の言い回しとはだいぶ違いますが、どちらの言い分も分かっていただけたと思います。

 

 

初めてSergio Nouvel氏の記事を読んだ時は、AIがなんでもつくれる時代がもうそこまで来てることにかなり驚きましたし、本当に仕事なくなるのか・・と思わされましたね。。笑

 

しかしUXを考えると、ヒトがブランドやプロダクトを作っているようにウェブサイトも同じように1から考えて作られるべきなんだなと実感しました。

 

ウェブデザインという定義が曖昧なところもありますが、議論の余地がある素晴らしい2つの記事だと思います。

 

 

プロとしてブランドを持っている人はプロに頼むのは今後も変わりないと思いますが、ウェブサイトが欲しいというニーズに応えるための新しい選択肢がでてきてるのは事実です。

 

発注されるウェブデザインの絶対数が今後増えることがなければ、テンプレートやサービスによってつくられたサイトの割合は増えていき、やはりウェブデザイナーの需要も減っていくのかもしれませんね。

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